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マグロ解体新書

COLUMN
知る
公開日:2023.05.29
更新日:2023.07.13

マグロはいつが食べごろ?種類ごとに旬の時期を紹介!

誰もが一度は食べたことがあるマグロ!
解体ショーや初競りでも有名なマグロですが、こんな疑問を持ったことはありませんか。

マグロはいつが食べごろなの?
マグロによって旬の時期は違う?
産地によっても違う?

こんな疑問を解決するために、マグロの種類ごとに旬の時期を紹介します。
記事後半では、マグロの有名な産地ごとの旬や養殖と天然の違いについても紹介しますので、最後まで楽しんでご覧ください!

 

マグロはいつが食べごろ?種類ごとに旬の時期を紹介!

・マグロの種類ごとに旬の時期を紹介

・マグロの産地ごとに旬の時期を紹介

・養殖マグロと天然マグロの違いは?

・マグロの旬まとめ

マグロの種類ごとに旬の時期を紹介

日本に流通しているマグロには大きく5種類あり、それぞれ、旬の時期が違います。マグロの種類ごとに美味しく食べられる旬の時期をご紹介します。

・クロマグロ(本マグロ)
・ミナミマグロ(インドマグロ)
・ビンチョウマグロ(ビンナガマグロ)
・メバチマグロ
・キハダマグロ

クロマグロ(本マグロ):冬12~1月

マグロの王様とも呼ばれるクロマグロ(本マグロ)の旬は、冬の時期(12〜1月)です。青森県大間市で獲れる「大間のマグロ」で有名ですね。
マグロの中でも最高級のものであるため、高級店の刺身やお寿司のネタに使われます。重さによっても変わりますが、高価なものだと一匹500万円以上するマグロもあります。

ミナミマグロ(インドマグロ):春から夏4〜7月

クロマグロの次に高級とされるミナミマグロの旬は、春から夏(4〜7月)です。
南半球にしか生息していないマグロのため、「ミナミマグロ」と呼ばれています。覚えやすいですね。
最初は、赤道近くのインド洋ジャワ沖で漁獲されたことからインドマグロとも呼ばれますが、正式名称は、ミナミマグロです。
ミナミマグロは、クロマグロ以外で唯一、大トロが取れる、脂の乗ったマグロです。クロマグロより安価で手に入ることから、人気となっています。

ビンチョウマグロ(ビンナガマグロ):秋から冬8~12月

比較的安価で手に入るビンチョウマグロの旬は、秋から冬(8〜12月)です。「びん=鬢」と呼ばれる胸ビレが非常に長いことから、「ビンナガマグロ」とも呼ばれます。
旬の秋から冬は、特に脂が乗っていて美味しいですが、年間を通して漁獲できるマグロでもあります。そのため、回転寿司店やスーパーなどでいつでも食べられますよ。
クセが少なく、あっさりしているため、子供でも食べやすく、人気です。

メバチマグロ:秋から冬10~12月と春4~5月

日本近海で獲れるメバチマグロの旬は、秋から冬(10〜12月)です。
また、銚子から金華山沖に回遊してくるメバチマグロの旬は、春(4〜5月)です。
日本では大きな産地が2つあるため、年に2回、旬のメバチマグロが味わえます。国産のメバチマグロを購入するときは、産地を確認してみましょう。
日本で流通しているメバチマグロは、海外から送られてきた冷凍マグロが多いです。冷凍マグロの場合は、旬を気にせずとも、スーパーで年間を通して購入できますよ。

キハダマグロ:夏6~8月

高知や九州などで獲れるキハダマグロの旬は、夏(6〜8月)です。キハダマグロは、他のマグロと違い、暖かい地域に生息しており、「熱帯マグロ」とも呼ばれています。
日本でも、高知や九州などの比較的暖かい地域で、夏に獲れるマグロです。刺身や寿司はもちろんのこと、ツナ缶の原料になっていることも多いです。
また、メバチマグロと同じく、安価で冷凍マグロも多いため、年間を通して世界中で食べられています。

マグロの産地ごとに旬の時期を紹介

マグロは、種類だけでなく産地によっても旬の時期が異なります。日本で有名なマグロの産地は、以下の3種類です。

・大間(青森県)
・三崎(神奈川県)
・勝浦(和歌山県)

有名な産地ごとに美味しく食べられる旬の時期をご紹介します。

大間(青森県):秋から冬9~12月

マグロの一本釣りで有名な大間のクロマグロは、秋から冬(9〜12月)が旬です。
大間町と北海道の間にある津軽海峡では、3つの海流(黒潮・千島海流・対馬海流)が流れ込むため、プランクトンが豊富にあります。
その良質なプランクトンにより、大型のクロマグロへと成長します。平均は100キロ前後ですが、1994年には、440キロのクロマグロが水揚げされたこともあります。
毎年名物となっているすしざんまいの社長が参加している初セリでは、最高で1匹3億3360万円の値が付きました。
「黒いダイヤ」とも呼ばれていますが、これだけの価値があれば、納得ですね。
ぜひ、旬の9〜12月に大間のマグロを食べてみてください。脂がたっぷり乗っていてとろけますよ。

三崎(神奈川県):一年中

三崎港で水揚げされたマグロ(三崎マグロ)は、一年中美味しく食べられます。
三崎マグロは、遠洋漁業を行っており、ペルー沖・ニューヨーク沖・太平洋・インド洋など世界各地から港に入ってきます。
遠洋漁業は、世界各地で獲れた新鮮なマグロを急速冷凍し、港に持ち込んでいるため、生のマグロより鮮度が良いことも珍しくありません。
冷凍されているため、年間を通して鮮度の良いマグロが食べられます。

勝浦(和歌山県):冬1~2月

和歌山県・那智勝浦町のマグロは、冬(1〜2月)が旬です。
勝浦は、生マグロの水揚げ量が日本一です。クロマグロ・ビンチョウマグロ・キハダマグロ・メバチマグロなど多くのマグロが水揚げされます。
勝浦のマグロは、船内で丁寧に活け締めした生まぐろで「紀州勝浦産生まぐろ」としてブランド化されています。

養殖マグロと天然マグロの違いは?

これまで紹介してきた産地のマグロは、すべて天然マグロですが、「養殖マグロ」があることをご存知でしょうか。
2002年に世界で初めて完全養殖に成功した近大マグロはとても話題になったので、知っている方もいると思います。
そこで、「養殖マグロって美味しいの?天然マグロとの違いは?」などの疑問に答えます。以下が比較表です。

天然マグロ 養殖マグロ
特徴 筋肉質 一年中おいしいトロを味わえる
日本では基本的に冬 一年中
価格 時期によって変動あり 安価ではないが安定している
エサ イカ、サバ、ニシンなどの生魚 栄養やビタミンのバランスを考えて加工したエサを与えることも

天然マグロは大海原を回遊しているため筋肉質

天然マグロは大海原を回遊しているため筋肉質
天然マグロは、世界中の大海原を回遊しているため、筋肉質です。身が引き締まっていて、しっかりとした食感が味わえます。
上記で紹介したように、日本の天然マグロの旬は、基本的に冬です。海にいるイカやサバなどの生魚を食べて成長します。
価格は、漁獲量や時期によって変動するのが特徴です。

養殖マグロは一年中脂が乗っていてトロを味わえる

養殖マグロは、一年中脂の乗ったトロを味わえるのが特徴です。天然と違い、安定した味、供給量が確保できます。
価格は、安定はしていますが、決して安くはありません。天然のクロマグロの赤身が100グラム600〜1200円で売られているのに対し、養殖は、100グラム約1000円です。
魚粉を加工したものやさまざまな魚にビタミンを配合した「モイストペレット」など、エサにコストがかかっているのかもしれませんね。

天然だけではなく養殖も美味しい

養殖マグロと聞くと、「天然マグロより美味しくないんでしょ?」と思う人がいますが、違います。
夏は、養殖マグロの方が脂が乗っていますし、天然マグロより美味しいこともあります。
養殖マグロの技術が進んでくれば、養殖の方が値段も安くて美味しいなんてことになるかもしれません。
「天然だから良い、養殖だから微妙」ではなく、どちらにも良い点があるので、分け隔てなく、味わいましょう。

マグロの旬まとめ

ここまで、マグロの旬を種類や産地ごとに紹介してきました。

<マグロの種類ごとの旬>
クロマグロ(本マグロ):冬12~1月
ミナミマグロ(インドマグロ):春から夏4〜7月
ビンチョウマグロ(ビンナガマグロ):秋から冬8~12月
メバチマグロ:秋から冬10~12月と春4~5月
キハダマグロ:夏6~8月

<マグロの産地ごとの旬>
大間(青森県):秋から冬9~12月
三崎(神奈川県):一年中
勝浦(和歌山県):冬1~2月

何気なく一年中食べていたマグロにも、種類や産地によって旬の時期があることに驚いた方もいると思います。
また、養殖と天然の違いも解説しました。
是非、海外産の冷凍マグロ以外にも、養殖マグロや日本各地の旬のマグロを味わいに行ってみてください!
楽しくおいしく、マグロを食べましょう!

この記事を書いた人

マグロ解体新書編集部

普段何気なくマグロを口にしている方々に、もっと楽しくもっと深くマグロに関わってもらいたいと考えています。一人でも多くの方に「マグロ解体ショー」を体験して欲しいという想いで活動中です!

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